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2012年7月 のアーカイブ

5周年

2012 年 7 月 20 日 0:31 2 コメント 3,293 views

今年もドメインを延長しました。ありがたいことに、当ブログも昨日で開設から5年が経ちました。

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昨年のまとめにて、「目標として120件」と言っていましたが、流石にそれは無理な目標でしたね。

個人的に今期のテーマは「内容の濃さ」でした。昨年11月に決めたゲーミングデバイス用のレビューレギュレーションのお陰で、インプレッションやレビュー記事のクオリティが安定してきたと思います。書く側としても、予めフォーマットされていた方が、作業が明確であり、これは非常に良かったと思っています。また、動画の方も24件追加し、合計43件になりました。動画の種類としては開封・インプレション・レビュー・補足説明などがあります。外形を伝えるには一番の方法だと思いますので、今後も続けていく予定です。

今期一番変化を感じたのはコメントの多さです。以前はあまり無かったのですが、最近は結構な頻度でコメントを頂くようになりました。質問だったり、要望だったり内容は様々ですが、レビュー記事に対する突っ込みや補足、要望などを頂くお陰で、その記事自体が充実していくということが何度もありました。これは非常に嬉しいことです。「コメントをください!」と言うわけではありませんが、もし何か気づいたことや疑問点が浮かんだ場合には、些細なことでも是非気軽にご指摘をお願いします。

一年を通して記事数が53ということで、数は減っていますが、内容的には例年よりも充実していたと思っています。来期もこんな感じで楽しんで行きたいです。5年も続ければ立派な趣味ですよね。これからもよろしくお願いします。

Razer Taipan レビュー

2012 年 7 月 16 日 14:30 3 コメント 16,992 views

Razer「Taipan」のレビューを公開します。

使用環境

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形状考察

外形

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左右対称マウスということで、SteelSeriesのSensei等の形状に近いというイメージを持ちますが、実際に握ってみると全く違います。Taipanはくびれの部分が相当に深く横幅が細いので、特性としては、Senseiというより、同じRazerのDiamondBackやLachesisに近いという印象を持ちました。つまみ持ち向きの特性を残しつつ、それ以外の持ち方に対応出来るようにバランスしたような形状だと考えられます。

データ的に補足をしておくと、ゲーミングマウスの横幅は大体5.8~6cmのサイズが多いのですが、Taipanは5.3cmと、やはりLachesis(4.8~5.3cm)に近い値になります。このことが以上のような印象を生んでいる特性の一つだと思います。

グリップ

サイドのゴム部分には六角形の突起が敷き詰められており、吸い付く感じのグリップ力があります。ゴム部分以外のサイドパーツは、Naga Hexのような粗めの梨地加工で、こちらも滑りにくなっています。マウスのボディとなる天板も、今までのRazerマウスのような加工ではなく、目の細かい梨地加工で、程よくフィットし、汗をかいたときの嫌な印象もありません。グリップは総じて好印象です。

持ち方

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お馴染みの持ち方3種。クリックボタンに手の自重が乗って暴発気味になりますが、かぶせ持ちでも使えないことはありません。その他の持ち方との相性はバッチリです。

クリックボタン・ホイール

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クリックの形状も今までとは全く違う仕上がり。凹んで指を受けていたクリックボタンとは違い、若干丸みを帯びて、端だけ折り返したクリックボタンです。ボタン自体は遊びが殆ど無く非常に軽い。調整か個体差かはわかりませんが、左クリックの方が少しだけ軽くなっていました。

ホイールも違うものが採用されています。3つの突起が一定の距離で並べられている加工です。指への印象はあまり良くありませんが、滑ることはないでしょう。

サイドボタン・追加ボタン

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サイドボタンは左右に同じものがついています。薄いボタンですので押しにくく、特に後ろ側(大きい方)は、他のボタンに比べて遊びが大きいので、ある程度押し込まないと反応しません。

ケーブル・ソール

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ケーブルは従来の布巻き加工です。ソールの形状は必要最低限といった感じ。上に2つ、下に1つ、それからセンサー安定用にリングがついています。この辺りは今までと変わりません。

性能考察

直線補正

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直線補正は若干あるような気がします。特に縦方向。他のRazerマウスではここまできつくなかった印象です。

パッド相性

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DPIスケーリングの所作で、若干ポジティブ側に触れていますが、シリコン以外は割と安定して使えるという結果になりました。環境のところにも書いていますが、組み合わせ数が膨大となってしまいますので、Surface CalibrationはOffにて測定しています。

DPIスケーリング

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TaipanにおいてもDPIスケーリングは動作しています。NagaやNaga Hexと比べると随分ゆるやかになっているという結果を得られました。

一番下の表は、分かりやすく傾きだけを抜き出してパーセント表示にしたものです。実際には正比例ではありませんので、目安にしかなりませんが、1cm/s遅くなるごとに何パーセントの移動情報が欠落するかを現しています。

設定面考察

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Synapse2.0の設定画面ですね。特に変わったところはありませんが、TaipanではSurface Calibrationという機能が使えますのでその機能については以下の動画にて解説します。

1~10という設定値は、特に単位の記載がありませんので、mm(ミリメートル)ということでは無いような気がします。あくまでパッドまでの距離の相対的な目安なのかもしれません。

総括

さて、Razer Taipanを総括していきます。まずは利点欠点を整理しましょう。

GOOD

  • クリックボタンが軽い
  • 細い形状
  • 高いグリップ力
  • Surface Calibrationが面白い
  • 左右対称
  • 持ち方に対して汎用性が結構高い(つまみ持ち特化というわけではない)

BAD

  • DPIスケーリング
  • サイドボタンだけ少し扱いづらい

以上のような感じでしょうか。とにかく、Taipanについては、表面加工であったり、形状であったり、Razerとして新しい試みがいくつも見られます。ここは挑戦として評価したいところ。しかし、それと同時に今までの印象とは全く違うものに仕上がっていますので、「Razerらしさ」はありません。古くからのファンであれば、ここをどう受け止めるかによってこのマウスの評価が変わると思います。

サイズについて、長さ・高さが特別小さいということはありません。ただし、他のゲーミングマウスに比べて細いという特性はありますので、手の小さな方に対しては、より安定したホールド感を与えるのではないかと推測します。手の小さい方は、是非Lachesis等を触ってみて、横幅の感覚を掴んでいただければと思います(ついでに印象を教えていただけると大変参考になります)。逆に、手が大きいからといって窮屈さを感じることもありません。この辺りのバランスは絶妙です。

結論としては、総じて良いマウスです。DPIスケーリングという明確なデメリットがありますが、従来に比べて抑えてあります。左右対称でありつつ、持ち方への汎用性も高く、細いというマウス。挑戦が随所に見られますが、Razerとしては”無難すぎる”気がしました。もう少し遊んでみても良いんじゃないかな…と、私は思います。

2012/08/30 追記

センサーの詳細がわかりましたので補足しておきます。

TaipanのセンサーはADNS-S9818で、従来とは異なるセンサーを搭載していますので、そのままDPIスケーリングという言葉を使うのは少し紛らわしいかもしれません。

しかし、私が測定した結果を見る限りは、依然として若干の加速特性(データ的にはフィリップスと違い、揺らいるように見える)は残っているようです。Senseiなどが搭載しているADNS-9500も同様の問題を抱えていますので、それがそのまま残っていると考えるのが妥当かと思います。

Razer Taipan Unboxing

2012 年 7 月 9 日 13:00 2 コメント 4,861 views

先日発売開始されましたRazerのTaipanが早速届きましたので、開封の様子をお送りします。

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CMStorm Spawn レビュー

2012 年 7 月 1 日 15:00 3 コメント 25,640 views

先日開封動画を投稿したSpawnのレビューを公開します。

使用環境

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形状考察

外形

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ユニークな外形ですので、持ちにくそうなイメージを持っていました。実際にホールドしてみると意外とカチッっと手にはまる感覚があり、研究されている印象を持ちました。特に薬指をひっかけるエッジの部分にこだわりが見えます。

グリップ

今まで私が触ってきたマウスの中でもトップレベルにグリップの良いマウスです。開封動画中でも触れていましたが、クリックボタンと本体を分ける部分以外は全てマット加工が施されており、サイドにはプラスしてモールドも掘られており、抜群の安定性も持っています。

持ち方

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私は手が大きいのでかぶせ持ち(写真左)をしてしまう指がはみ出てしまいます。つまみ持ち(写真右)は無理ではありませんが、形状的な良さを消してしまいます。

クリックボタン・ホイール

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最近では珍しいセパレート型(マウス本体とクリックボタンが別れている形)であり、Razerのマウスのように指受けの部分が若干反り返っています。ボタンの遊びも少なめで非常に安定して素早いクリックが可能です。

ホイールの表面もマット加工で滑りにくく、ノッチの引き込みもヌルヌルということは無く程よいバランスです。

手が大きいとクリックボタンとホールの移動が真横ではなく右斜め後ろになります。これが私には残念な点であり、人差し指を結構曲げないとホイールが触れませんので窮屈です。

サイドボタン・追加ボタン

サイドボタンは小さいのですが、浅く抵抗の弱い特性のため快適に押すことができます。対照的に、ホイール下部についている追加ボタンは、浅く抵抗の強い特性のため即応性はありません。

ケーブル・ソール

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ビニール巻きのケーブルは結構太くケーブルハンガー類を使用する際には注意が必要です。ソールの形状は上下と無駄の無い配置。メジャーなマウスでは無いため交換用のソールが気軽に購入できないのはマイナスですね。

性能考察

直線補正

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設定に「Angle Snapping」と言う項目がありまして、どうやらそれが直線補正の有無のようです。Offでも若干効いている印象があります。ONだとゴリゴリ補正されます。

パッド相性

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意外だったのはレーザーより厳しい結果になってしまったことです。Spawnは発売されてからリフトオフディスタンスの長さが問題視され、しばらくして対策を施したファームウェアがリリースされました。たしかに、全体的にリフトオフディスタンスが短くなっていますが、チューンが極端すぎやしないかというのが印象です。

HAYATEのみ「優」という判断になっていますが、このパッドにおいても、高速動作時に力んでしまって水平より上方向に力を加えてしまうと、とたんに読み取り不良が発生してしまいましたので、測定は体重を乗せる感じで、若干下方向に力を入れながら行っています。

センサーの読み取り面が遠そうなパッドは全てNGです。ガラスやシリコンにおいては反応さえしませんでした。

ScarabやQck、HIENで見られたネガティブアクセルについては、DPIが低いと低減できるという情報も見ます。400あたりに設定してみればまた違った結果が得られるかもしれませんが、少なくとも800では表のような結果になりました。個人的にはDPI云々よりも、リフトオフディスタンスによる調整が癌のような気がします。

DPIスケーリングチェック

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確認目的で速度とDPIの相関を測定しました。このマウスにはそのような処理は入っていないため当然水平線となります。若干の測定誤差がありますが、確認としては十分ですね。

設定面考察

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特に可も無く不可も無いコンフィグレーター。若干分かり辛いというくらいでしょうか。ポーリングレートは500の設定。実測値の方も安定していました。

総括

さて、総括します。まずは利欠点の整理から。

GOOD

  • 屈指のグリップ性能
  • 安定し素早い対応が可能なクリックボタン
  • 本体重量が軽い

BAD

  • 高速動作時の不安定さ(極端に短いリフトオフディスタンス)
  • 手が大きいと窮屈(ホールドでは無くホイールボタンの押しにくさに起因)
  • パッドを選ぶ

第一印象が非常に良かったので期待していたのですが、使ってみると細かいところでボロが出てきて、最終的にはプラスマイナス0、もしくは若干マイナスの印象に落ち着きました。特にセンサー周りは安定しているとはとても言えません。実際、パッドにScarabを使用して、Diablo3をプレイしている時にはさほど気になりませんでしたが、試験的にFPSをプレイしてみたところ、カーソルが全然ついてきませんでした。あれれ..という感じ。測ってみると納得です。

光学式のマウスとしては安くない価格ですので、結構な利点が無ければオススメできないのですが、この価格帯で「グリップ性能」だけでは正直ちょっと物足りないですね。

CMStormというブランドもラインナップが充実してきましたので、今後の製品に期待しております。

追記:Firmware v61

フォーラムにて新たなファームウェアの投稿があるとの情報を頂き、早速チェックしてみたところ、改善内容がクリティカルなものでしたので、パッド相性の再測定を行いました。

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上がv61、下が従来のv32の(先述のものと同じ)結果になります。カーソルスキップについては省略しています。

特にコメントをする必要も無く、はっきりと改善が見えます。やはり考察通りにリフトオフディスタンスの調整が厳しすぎたようです。要素平均が1.4から倍以上の3.143に増えています。それに伴ってネガティブアクセルの発生しやすかったパッドは良好な結果に、反応さえしなかったガラスとシリコンは相性バッチリなバランスになりました。

結果として、若干のネガティブな特性を持ちつつも、私の測定速度では殆どのパッドにおいて問題無いところまで改善しています。リフトオフディスタンスが長めなのは否めませんが、相性が悪いよりは使えた方が良いでしょう。相変わらず金属との相性は悪いようです。

さて、以上を踏まえ、改めて利点欠点を整理しておきます。

GOOD

  • 屈指のグリップ性能
  • 安定し素早い対応が可能なクリックボタン
  • 本体重量が軽い

BAD

  • リフトオフディスタンスが長い
  • 手が大きいと窮屈(ホールドでは無くホイールボタンの押しにくさに起因)
    不安定要素は無くなりました。変わってリフトオフディスタンスが長いという欠点が加わりましたが、パッドによっては気にするほどでもない距離だと思います。全体的に若干ネガティブ気味な値が出ていますので、もっと速いのスピードで振った場合の動作に不安はありますが、この性能であれば全然有りという印象です。こうなるとグリップ性能の良さが光ります。手の小さい方にとっては十分あり得る選択肢だと思います。