昨日各所でプレスされていましたが、Razer初のメカニカルキーボード「BlackWidow」を10月29日から日本でも発売するそうですね。価格は通常版が8480円、Ultimateが13800円。US価格だと$79.99、$129.99ですから、今の円高を考えるならば妥当な値段と言ったところでしょう。
これにあわせて詳細も公開されており、メカニカルスイッチの正体は「Cherryの青軸」でした。これは正直嬉しいです。理由は2つあり、このキーボードが発表された時の記事に、青軸のような~と予想していたことが的中したこと。そして何よりも、私は約3年前からゲームでは青軸のマジェスタッチを使い続けていることです。購入した際に茶軸や黒軸などと比較して、自らの判断で「青軸がゲームに最適だ」と判断したんですが、その判断が正しかったよと、やっとRazerに背中を押された様な感じがする訳です。まぁ、本当は正解も何もないんですが、Razerと同じ考えだったということが嬉しいですね。
せっかくですのでこの機会に、私が「青軸がゲームに最適だ」と判断した根拠なりを、また紹介しておきましょう。
現在、キーボードに搭載されているメジャーなCherryの軸の種類としては大きく3種類あります。黒軸(赤軸)、茶軸、青軸です。赤軸は黒軸の特性を保ちつつより軽くしたものなので省かせてもらいます。
Cherry軸はキーストローク(てっぺんから底まで、ボタンを押したときに動く距離)が4mmで、約2mm押し下げたときにキーを認識する仕掛けになっています。キー認識までの荷重も40cN~60cN(データシート上はcN「センチニュートン」ですが、ほぼ1cN=0.98g重のようなのでグラムと読み替えても良いと思います)。これはどの軸も共通です。3種類の軸では、このうちの荷重の最大値である60cNが、”どのくらい押し下げたときに現れるか”が違う訳です。
黒軸の特性
Operating pointという点でキー認識をします。長いので以下は認識点と言い換えることとします。
黒軸の場合は40cNから直線的に認識点まで荷重を増し、ちょうど2mm、60cNの時に認識点をむかえます。
この特性が底に行くほど重くなり、心地の良い反発を生んでいます。ジワッと押し込んでフワっと返されるような、そんな軸です。
茶軸の特性
茶軸、青軸にはpressure pointという荷重頂点があります。以下は反発点と言い換えることとします。
茶軸の場合、1mmというかなり浅めの反発点が設定してあり、押し込み直後、ほぼ押し込みと同時に50cN強の押下圧が必要になります。
反発点を超えると、認識点までは同じ荷重で押し切れますので、ストンと落ちる感触が得られます。これが茶軸の特徴ですね。
青軸の特性
青軸は認識点の直前に反発点が設定してあります。反発点を超えるとすぐに認識となりますので、こうすることでユーザーが認識点を分かりやすくなります。
おまけに、反発点通過時にカチッっという音がするようになっていますので、よりボタンに近いデジタル的な特性です。
以上のグラフは全てMXスイッチのデータシートから引用しています。元データはこちら(pdf)を参照してください。
私の場合は当時CounterStrikeなどをメインにプレイしていて、ストッピングのしやすさが重要な判断要素でした。そうなった時に黒軸や茶軸ではどこで入力されているのかわかり辛いのです。且つ、黒軸では底位置をキープするのに青軸や茶軸と比べて1.3倍ほどの力が必要です(ストローク限界の時の力を見ると60cNと80cNという差がある)。これは連続入力が必要なゲームではちょっとマイナス。そして、茶軸は反発点を超えると底(4mm)まで落ちやすい。即応性といった点では青軸に劣るかなと思ったわけですね。
いろんな面から比較するためにタイピングスピードを比較したこともあります。その場合は概ね”黒軸>>>茶軸>青軸”の順で速くタイピングできるという結果を得ています。タイピングで底打ちをしない(底まで押し切らず、入力即折り返す。言わば2mmちょいしか押し込まない打ち方)という技術を身につけた時、黒軸は反発がある分かなり楽に、速く入力することが出来るようになります。
最後に私が感じる各軸の特徴をまとめておきます。
| 軸名 | ストロングポイント | ウィークポイント |
|---|---|---|
| 黒軸 | 心地良い反発、慣れると疲れない・速い | 慣れるまで重い、押しっぱなしが重い |
| 茶軸 | 感覚的に1番軽い | 底打ちが基本 |
| 青軸 | 入力が明確=即応性、押しっぱなしが軽い | ペチペチうるさい |
結局私は黒軸は会社でコーディングや文書作成に、青軸は自宅で主にゲームに使用しています。茶軸は現在使っておりません。感じ方は人によってマチマチだと思いますが、Cherry軸に興味ある方に少しでも参考になれば幸いです。
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